ウクライナの秘宝館?!世界の性文化の科学教育博物館【ハルキウ/ウクライナ】
かつて、産業革命で栄華を誇り、現在は良質なブラックメタルバンドを輩出しまくっている、ウクライナで2番目に大きな都市である。
昨年、ハルキウを訪れるにあたり、Googleマップとにらめっこをしていたら、
「世界の性文化の科学教育博物館(Науково-просвітницький музей сексуальних культур світу)」
なる博物館を発見した。
即座に行ってみたい場所リストに追加したことは言うまでもない。
さて、「性文化の科学教育博物館」というかしこまった名前の博物館。
この真面目くさった名前から察するに、きっと秘宝館のような怪しい雰囲気は漂ってないんだろうなと、正直期待していなかった。
秘宝館行ったことないけど。
が、実際に博物館の近くまで辿り着いた時、少しだけ期待が高まってしまった。
というのも、まず建物が非常に見つけづらいのだ。
Googleマップ上では、大通りから奥に入ったところに博物館がある。
しかし通りには看板も何も出ていない。
そう、「本当にこんなところに博物館なんてあるの……?」と不安になるような、ひとけの無い場所に入っていかなければならない。
そしてやっと発見した博物館がこちら。
想像以上に立派な建物ではないか。
この建物の一画が博物館になっている。
「музей(ムゼイ)」はウクライナ語で「博物館」。
一応これがドアなのだが、開けようとしても固く閉ざされていて開かない。
休館日ではないはずなのだが……
せっかくここまで来たのに……とガッカリしていると、地下に続く入り口を発見。
あぁ、入りづらい……と怯えながらもダメ元で地下の扉を押してみる……
開いた……
そして、扉の先の狭い空間にはガイドさんと見学者たちがいた(見学者はもれなく全員カップル)。
どうやら博物館職員のガイドさんが地下の展示物を紹介している時は、上のメインの入り口を閉めているようだ。
もしやこのガイドの女性が館長さんで、一人でこの奇怪な博物館を経営をしているのかもしれない……
ガイドを頼みたかったが、英語でのガイドは無いということで断念。
他の見学者は全員ロシア語だかウクライナ語だかで解説を受けていた。
館内には秘宝館にありそうなおかしなオブジェがちらほら。
まぁ、秘宝館行ったことないけど(2回目)。
ヴィーナスとか、
おじさんとか……
こうした怪しげな像の他には、たくさんのパネルが飾られていた。
というか、ほとんどパネルだった。
中には春画も飾られていたり。
ただ、卑猥で怪しげな雰囲気は全くなく、さすが科学博物館と名乗るだけあって、展示物は至って真面目な印象。
なんなら、その真面目な性的展示物をおとなしく真剣に見学するカップルたちの姿が一番奇妙だったかもしれない。
そんなわけで、ガイド無しで見て回ると、人によってはほんの15分ほどで見終えてしまうかもしれない。
館内も広くはないし、展示物にも英語の説明などは添付されていなかった気がする。
さて、ここまで読んで、写真が少ない……とお気づきの皆さん。
写真撮影には追加料金100UAH(400円ほど)が必要だったのだが、なぜか当時のわたしは追加料金を払わず、写真撮影はしなかったようだ。
理由はもはや覚えていないのだが、おそらく館内をパッと見て、「意外と撮るもの無いな」と判断したのかもしれない。
しかし、今改めて、Googleマップで来館者が投稿した展示物の写真を見ると「あれ、こんな変な像あったっけ?」と、もはや見たことも忘れている展示物が出てきたりして、あのとき写真撮影を断ったのを少しだけ後悔。
上記の像の写真は、ガイドさんが「これ撮って良いわよ」と撮影させてくれたものである。
この2体の像は、無料で撮影させることもいとわないくらい、この博物館の目玉なのだろう。
ちなみに、入場料は1人50UAH(約200円)だった。
あぁそうか、入場料の倍する写真撮影代にひるんでしまったのかな、わたし。
たったの400円なのだが。
なお、こちらの博物館、一応18禁である。
15歳~18歳の未成年は、未成年専用の部屋だけ見学できるそうだ。
【行き方】
ハルキウ駅から4.5km。バスで40分ほど。最寄りの停留所はMaiakovskoho St(вул. Маяковського)。看板も出ていないので場所が分かりにくいのだが、Googleマップを信じて、建物と建物の間の細い道を入っていくと博物館のある場所に出る。
【場所】
вулиця Маяковського, 5, Харків, Харківська область, 61000
(ulitsa Mayakovskogo, 5, Kharkiv, Kharkiv Oblast, 61000)
(最終訪問:2019年6月)