まるでソ連のテーマパーク!?社会主義建築の宝庫のような都市【ミンスク/ベラルーシ】
ロシアの左下、ウクライナの真上、ポーランドの右上に位置する国、ベラルーシ。
東欧圏に興味のない人にはあまり耳慣れない国かもしれないが、1994年から現在までずっと同じ人物が大統領として君臨していたり、ヨーロッパで唯一死刑制度が残っていたりと、ちょっとだけ不思議な国である。
さらに、数日の旅行でもビザの取得が必要という不便さがベラルーシの神秘性に拍車をかけていた気もするが、2017年から日本人は5日間まで、さらに2018年からは30日間までならビザなしで旅行できるようになった(ただし空路での出入国が条件。こういった情報は流動的なので、ご旅行の際は必ず最新情報のチェックをお願いします)。
ソ連のテーマ―パークと巷でささやかれているミンスクだが、息を飲むほど見事な社会主義建築がそこかしこに立ち並ぶ街並みには、ただただ圧倒される。
街の様子などについては、記事の末尾にわたしの旅行中のツイートをまとめたリンクを貼っておくのでそこから見ていただくとして、ここでは特に印象的だった建物を紹介していく。
こちらはホテル・ベラルーシ。
ミンスクを流れるスヴィスラチ川の近くにある。
最初はこのホテルに宿泊するつもりでいたのだが、鉄道駅から離れているのがネックで他のホテルを選んでしまった。
しかし、あまりにも立派にそびえたつホテル・ベラルーシの生の姿を目にした時は「やっぱりこっちを予約しとけば良かったか……」と少しだけ後悔した。
こちらもホテルの一部。
雪景色およびオフシーズンということもあり、一瞬閉業しているのかと思ってしまったのだが、廃墟ではない。
現役で使用されているスポーツセンター。
1966年竣工。
スポーツセンターと道路を挟んで反対側にあるのが、映画館「モスクワ」。
1980年竣工。
大祖国戦争博物館の近くにある巨大ゲート。
ゲートの先には公園が広がっている。
同じく博物館の近くにある集合住宅。
増築を繰り返したかのような独特なデザインに、つい目を瞠ってしまった。
こちらもミンスク名物のひとつであろう、戦艦のような巨大マンション。
夜間にはライトアップされ、横幅400mというその巨体を闇夜に浮かび上がらせる。
極めつけはこちらのKFC。
普通のKFCの上に、いかにもソ連的な厳ついレリーフが鎮座している。
あまりにもミスマッチな西と東のモチーフの融合に、もはやある種の不気味さすら感じてしまう。
オマケ的な写真ではあるが、ミンスクのショッピングモール。
ヨーロッパのショッピングモールに必ずと言っていいほど入っているH&Mが無く、ポーランドの衣料服チェーンReservedが入っているのが意外。
実際に訪れるまでは神秘のヴェールに包まれていたミンスクだが、街中にゴミが落ちていない、放置された廃墟らしき建物がない(東欧圏では結構な頻度で見かけると思うのだが)、日本人もあまりジロジロ見られないなど、治安に不安を抱えることもなく、想像以上に快適に旅行ができたのは嬉しい驚きだった。
また、ダイナミックな旧共産圏的建築物の数々がそこかしこに見られ、SF世界に迷い込んだような脳内バグが起きるのが面白い。
ここで紹介した建物はほんの一部で、他にも素晴らしい建物がたくさんある。
わたしが訪れた時は、空港で滞在日数分の保険に入っている証明を見せなければいけなかったり(保険は空港でも購入できる。当時は3泊4日で€4だった)、5日以上同じ場所に滞在する場合は「滞在登録」なるものが必要だったりしたが、事前に調べていけば特に問題もないだろう。
いずれにしても、旅行される際には最新情報をしっかり確認していただき、皆さんもトラブルなくベラルーシを楽しめますように!
Twitterのモーメントに、ベラルーシ旅行中のツイートをまとめてあるので、興味がある方はこちらもどうぞ。
(最終訪問:2018年3月)