東欧マニアックガイド

これまで訪れた東欧圏のちょっとマニアックな場所を紹介しています。

謎のモニュメントだらけのアート公園【キエフ/ウクライナ】

キエフのとある地下鉄駅で、どの電車に乗るか迷っていた時、「何かお困りですか」と若い男子が声をかけてきた。

見た感じ、大学生くらいだろうか。

「〇〇に行きたいんですけど……」というと、彼は突然「じゃあ僕が案内するよ!」と元気いっぱいにガイドを申し出てくれた。

 

わたしの英語力もたいがいだが、そのわたしに負けないくらい拙い英語を一生懸命話す彼。

いつもなら面倒くさいし断るところだが、特に急ぎの用事があるわけでもなかったので、彼の申し出を受けることにした。

 

彼は目当ての場所への行き方を教えてくれた後に、「ところで変わった公園があるんだけど、行ってみたい?壁にアジア人の顔が描いてあるんだよ」と提案してきた。

そこまで興味はなかったが、一生懸命「えーっと」「うーん……」だの言いながら英語をひねり出そうとする少年がいじらしく、やはり彼の提案に乗ることにした。

 

彼の案内により、我々一行は聖アンドリーイ教会がある丘へと向かった。

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(こちらの写真は、後日撮ったもの)

 

 

ところで、キエフは坂道が多い。

最初にキエフを訪れた時、わたしはそれを知らなかった。

Googleマップで見ると歩いていけそうな距離でも、いざ徒歩で目的地に向かおうとすると、軽く心臓破りの坂道に何度も遭遇し、徒歩を選んだことを後悔しながら息を切らして坂を上ることなんかもザラにある。

 

聖アンドリーイ教会への道のりも、なかなかに険しい坂道を上り続けなければならない。 

彼のオススメの公園は、坂道を上りきった丘の頂上にあった。

特別大きな公園ではないが、確かに変な公園ではある。

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世界中探しても、ふんころがしのモニュメントがある公園はここくらいではないだろうか。

奥にいるさそりのような謎生物も気になる。

 

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水の無い噴水。

 

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妖怪蜘蛛。

 

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水道という身近なモチーフも、巨大化されると違和感たっぷりのへんてこモニュメントに変身。

 

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四連小便小僧。

 

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壁には青い猫と鳥たち。

 

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少年が言っていたアジア人の顔とはこのことか。

 

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コサックかな?

少しデフォルメされていて、形がどことなく可愛い。

 

 

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この公園近辺からは、ドニプロ川を眺めることができる。

若いギャルが入れ替わり立ち替わりセルフィ―撮影に勤しんでいた。

 

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公園の周辺にはこんな趣深い建物も。

手前には笑点の出演者みたいなモニュメントが。

 

 

さて、暑い中一緒に街中を歩きまわってくれた少年。

一緒にスーパーに寄ったついでに、「お礼に飲み物くらいはわたしが払うよ。なんでも好きなもの持ってきて」と言うと、彼が持ってきたのは2リットルの水!

「水で良いの?お酒は飲まないの?遠慮しないでいいんだよ」と言うと、

「お酒は飲めないんだ」と。

ウクライナは確か18歳からお酒飲めるよな?大学生っぽいけど、お酒は苦手なのかな?と思ったら、

「僕まだ15歳だもん」

な、なんと……

とても背が高くて大人びた見た目の彼は、まだ高校1年生だった。

思えば確かに、公園に生えていた巨大たんぽぽを一生懸命引っこ抜いてみたり、スマホではなく液晶画面が緑色のいにしえの携帯電話(ガラケーの中でも最古の折りたためない、しかもすごい小さいサイズのやつ)を使っていたりと、子どもらしい要素は随所で見受けられたが、まさか自分の約半分の年齢だったとは。

 

彼はその後、わたしの宿がある最寄駅まで送ってくれ「じゃあ、引き続き旅行楽しんでね!」と去っていった。

結局最後まで彼の名前を知らなかった。

 

 

【行き方】

国立ウクライナ歴史博物館がある丘の上に位置する。近くには聖アンドリー教会も。この公園は、Googleマップ上では「Kyiv Fashion Park」と表記されている。

【場所】

вулиця Володимирська, 6, Київ, 02000
(Volodymyrska St, 6, Kyiv)

(最終訪問:2019年5月)